酸素の重要性と丹田呼吸法について
2024/10/05
呼吸は酸素を吸って体内に取り入れ、二酸化炭素を吐いて対外へ排出します。休むことなく当たり前のようにしている呼吸ですが、酸素不足になると脳と体の機能に影響が出て、脈拍や呼吸数の増加、めまい、頭痛、手足のしびれ等、様々な症状が出やすくなります。また近年では排気ガスや化学物質の影響により、空気が汚い、酸素濃度が低下しており、現代人の多くは酸素不足になりやすい環境にいると言われています。ですから酸素を多く取り込むために有酸素運動も良いですが、体を動かすのが苦手な方もいらっしゃると思いますので、 腹式呼吸がおススメです。まず多くの酸素を取り入れるには、肺を広げて空気の入りを増やします。つまり、いっぺんにたくさんの空気を吸います。その際、ポイントになるのは横隔膜で、お腹がへこんだり膨らんだりするのは、全て横隔膜が上下運動するからです。息を吸えば横隔膜が下がって肺が広がり、お腹が膨らみます。逆に息を吐きだせば横隔膜が上がり、お腹がへこみます。つまりお腹で息をしようと心がければ、自然と横隔膜は上下します。具体的にどうやって横隔膜を下げるか、そして体中に十分な酸素を満たすには臍下丹田の意識が重要になります。臍下丹田とは文字どおり、おへその下にある体の部位で、へそから2寸4分(約7.2㎝)下にあります。古く中国では、ここに力を入れると元気と勇気が出ると言われている所です。臍下丹田には空気は入りません。肺ではないので当然です。この丹田に息を押し込むつもりで大きく息を吸うのです。この時、肛門をキュッと締めます。というより臍下丹田に空気を押し込むと必然的に肛門は締まることになりますが、さらに意識してみてください。まとめると、まず多くの酸素を取り込むには、大きく吐いてみてください。その動きに合わせて、お腹の力を抜いて静かにへこませます。次に鼻から静かに胸いっぱいに息を吸い込みます。そして臍下丹田に押し込むと同時に肛門を締めて、丹田に力を込めて、息を止めたまま数秒こらえます。腹の力を抜いて鼻から息を吐きだします。息を止めたり、肛門を締めるなど、初心者には難しく感じるかと思いますが、この所作にも意味があります。一つ一つ、吸う動作、吐く動作と分けて練習されると良いかもしれませんね。昔から日本には数多くの呼吸法があります。中でも効果の高いと言われている丹田呼吸法です。体調管理の一つの方法として試されてはいかがでしょうか。